図解即戦力シリーズ図解即戦力
データ分析の基本と進め方がこれ1冊でしっかりわかる教科書
2025年3月27日紙版発売
2025年3月27日電子版発売
新田猛,木村尚登,杉山貴章 著
A5判/224ページ
定価2,640円(本体2,400円+税10%)
ISBN 978-4-297-14852-2
書籍の概要
この本の概要
現代のビジネスではあらゆる場面でデータが蓄積され,データから価値ある洞察を引き出すデータ分析は必須の取り組みとなりつつあります。しかしデータ分析は,多くのビジネスパーソンにとって具体的なイメージを持ちにくい領域です。
本書は,データ分析の初学者であるビジネスパーソンを主な読者層として,「データ分析とは何か」「ビジネスにデータ分析をどう活用できるか」という基本的な疑問から始まり,実際のプロジェクト遂行,そして分析結果の評価まで,段階的に学べるよう構成されています。データ分析の基礎を理解し,自信を持ってデータ分析プロジェクトに取り組むための第一歩となる1冊です。
こんな方におすすめ
- データ分析の初学者であるビジネスパーソン
- 自社でデータ分析プロジェクトを担当することになり基本から実務まで手早く把握したい人
- 会社紹介
株式会社JSOL
JSOLは「今はない,答えを創る」というブランドメッセージのもと,お客様の抱える課題を解決するため,コンサルティングやIT ソリューションを提供する企業。
主なソリューションとして,お客様のデータ活用について,企画~業務実装・自走化に至るまでワンストップで支援するデータ活用支援ソリューション「J-DAP」を提供。
- 著者プロフィール
新田猛(にったたける)
株式会社JSOLに勤務するデータサイエンティスト。東京大学大学院情報理工学系研究科出身。専門分野は数理統計であるが統計分析に限らず,データサイエンス・AI・DX分野における実証実験の推進・コンサルティング・研究開発などに幅広く従事。
木村尚登(きむらなおと)
株式会社JSOLに所属。早稲田大学理工学部卒。同社に新卒で入社しシステム開発・保守に従事後,金融機関向けの機械学習モデル開発で,データ分析の面白さに触れる。以降,さまざまな業種のデータ分析案件にプロジェクトマネージャとして従事。一児の父。
杉山貴章(すぎやまたかあき)
有限会社オングスにて,Javaを中心としたソフトウェア開発や,プログラミング関連書籍の執筆,IT系の解説記事やニュース記事の執筆などを手がける。また,専門学校の講師としてプログラミングやソフトウェア開発の基礎などを教えている。著書・共著書に,『Javaアルゴリズム+データ構造完全制覇』(共著,技術評論社),『正規表現書き方ドリル』(技術評論社),『プロになるJava ―仕事で必要なプログラミングの知識がゼロから身につく最高の指南書』(共著,技術評論社)など多数。
本書のサンプル
本書の一部ページを,PDFで確認することができます。
- サンプルPDFファイル(1,218KB)
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
1章 データ分析とは何か
01 データとは何か
- データとは
- 質的データと量的データ
- 構造化データと非構造化データ
- 一次データと二次データ
02 データから価値を引き出す4ステップ~DIKWモデル
- DIKWモデルとは
- DIKWモデルの具体例
03 情報をもとに知識を引き出すデータ分析
- 重要な役割を果たすデータ分析
04 ゴールはあくまでデータを価値に変えること
- データ分析により得られる成果
2章 データ分析の目的と取り組む前の注意点
05 データ分析の目的①現状の正確な把握
- 現状把握はデータ分析の第一歩
06 データ分析の目的②新しい出来事の結果の予測
- 予測結果を活用した的確な意思決定
07 データ分析の目的③物事の関係性の説明
- 未知の課題や関係性を見つけ出し,新しく価値を創出
08 混同を避けるため注意したい関連分野
- データ分析と混同しやすい関連分野
09 データ分析に取り組む前の注意点
- データ分析において注意するケース
3章 データ分析の代表的な手法
10 データの関係性を明らかにする分析手法
- データを構成する特徴量
- 回帰分析
- AI・機械学習による回帰分析
- 主成分分析
- 因子分析
11 データをいくつかのグループに分ける分析手法
- グループ分けは重要な分析手法の1つ
- 分類
- クラスタリング
12 データ間の差を比較する分析手法
- 施策の効果を考える際に役立つ分析
- 統計的仮説検定の注意点
13 データ間の因果関係を明らかにする分析手法
- 相関関係と因果関係
- 統計的因果推論
4章 データ分析を支える周辺技術とツール
14 ETLツール
- ETLツールとは
- ETLツールを利用するメリット
- 主要なETLツール
15 BIツール
- BIツールとは
- BIツールの役割
- 主要なBIツール
16 AutoML
- AutoMLとは
- AutoMLツールの主な機能
- 主要なAutoMLツール
17 データ分析プラットフォーム
- データ分析プラットフォームとは
- データ分析プラットフォームを利用するメリット
- オンプレミス型とクラウド型
- 主要なクラウド型データ分析プラットフォーム
5章 データ分析プロジェクトの企画から準備まで
18 データ分析プロジェクトとは
- データ分析プロジェクトの重要な要素
- データ分析プロジェクトとシステム開発プロジェクトとの違い
19 データ分析プロジェクトの全体像
- 企画→分析→評価の3ステップ
- 分析の企画
- 分析の実施
- 分析結果の評価
20 データ分析プロジェクトチーム体制と役割
- データ分析プロジェクトで必要な役割
- チーム編成時のポイント
21 プロジェクトのゴールと目標の設定
- 似ているようで異なる「ゴール」と「目標」
- ゴール設定のポイント~KGI
- 「目標」設定のポイント~KPI
- 密接に関連するKGIとKPI
22 解決したいビジネス課題と仮説の設定
- 課題と仮説の設定がプロジェクト成功の鍵
- ビジネスの目標達成を阻害している課題の明確化
- データ分析を用いた解決が適しているか確認
- 仮説の設定
23 プロジェクトのスコープ設定
- 曖昧にすべきでないスコープ設定
- スコープ設定のアプローチ
- スコープの変更管理,ステークホルダーとの合意
24 費用の見積もりと費用対効果の評価
- プロジェクトにかかる費用,ビジネス効果の事前確認
- 費用対効果の評価
25 分析方針の検討
- プロジェクト開始時に検討しておくべき要素
- 分析に必要なデータの特定と収集方法などの確認
- データを加工する方針の決定
- 使用する分析手法や可視化手法の選択
- 分析結果の評価指標の決定
- 分析結果のアウトプットイメージの検討
26 データを収集する準備
- 分析に必要なデータと入手手段の確認
- セキュリティ対策と法令遵守
6章 データ分析の実施
27 データの確認
- 生データの確認
- データの全体像の確認
- データの可視化
- 統計量を算出する
- データの全体像を確認した上で,分析に適したデータかどうかを確認
28 データの加工①データの形式を揃える
- データの加工を行う3ステップ
- データの形式を揃える
- 数値データ
- 日時データ
- カテゴリデータ
- 名寄せ
29 データの加工②データクレンジング
- データクレンジング
- 外れ値の処置の方針
- 外れ値の処置
- 欠損値の処置の方針
- 欠損値の処置
30 データの加工③データ構造の加工
- データ構造の加工
- データの統合
- データの抽出と集計
- データの正規化と標準化
31 データ分析①現状把握,将来予測,未知の関係性探索
- 現状把握
- 将来予測
- 未知の関係性探索
32 データ分析②数理最適化
- 数理最適化とは
7章 データ分析の結果の評価
33 分析結果の正確性の評価①回帰分析の評価指標
- 回帰分析の評価指標
34 分析結果の正確性の評価②分類問題の評価指標
- 分類問題の評価指標
35 分析結果の正確性の評価③モデルの汎化性能の評価
- モデルの汎化性能の評価
- AICとBIC
- 交差検証(クロスバリデーション)
36 分析結果の信頼性の評価
- 分析結果の評価には「信頼性」も重要
- 統計的有意性の評価
- データの品質評価
37 分析結果の洞察
- 洞察に有効な特異点,相違点,傾向性,関連性
- 可視化による特性の発見
38 分析結果のビジネス上の意味を捉える
- 重要な2つのポイント
- 相関関係と因果関係の区別
- ドメイン知識の活用
39 分析の改善・見直し①データの改善
- 分析は必ず改善や見直しを検討
- データの改善
40 分析の改善・見直し②手法の改善
- データの特性に適した手法への切り替え
- より高度なアルゴリズムへの変更
- モデルの性能向上テクニック
41 分析の改善・見直し③評価指標の見直し
- 評価指標の見直しは重要
42 分析結果の報告①報告に記載すべき事項
- 報告は重要なプロセス
- 報告のサマリー
- データ分析の背景と目的
- 分析に使用したデータの概要
- 分析方法とプロセス
- 分析結果
- 考察と推奨アクションの提言
43 分析結果の報告②報告書作成のポイントと注意点
- 報告は受け手の印象を大きく左右する
- ストーリーの考案
- 表現上の注意点
- 報告内容をわかりやすくする工夫
- 見栄えや表記ルールなどの基本を徹底する
- 表やグラフの活用
- 最後に見直しとリハーサル
付録 組織でデータを活用するために
01 効率的にデータを活用するための組織づくり
- 組織におけるデータ活用でよくある課題
- データガバナンスとデータマネジメント
- データパイプラインの整理
- データマネジメントを始めるための知識体系「DMBOK」
02 データ分析人材の確保
- データ分析人材に求められるスキル
- データ分析に必要な基礎知識
- どのようにして育成を行うか
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