ゼロからわかるDifyの教科書
~生成AI×ノーコードでかんたん業務効率化

[表紙]ゼロからわかるDifyの教科書 ~生成AI×ノーコードでかんたん業務効率化

紙版発売

A5判/360ページ

定価2,970円(本体2,700円+税10%)

ISBN 978-4-297-14836-2

電子版

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書籍の概要

この本の概要

「ChatGPTは便利だけど,うちの会社特有の業務には使えない」ーこのように感じているのであれば,Difyがその解決策になるかもしれません。

本書は,プログラミングスキルを持たないビジネスパーソンが,Difyを活用して実用的な生成AIアプリケーションを自ら開発できるようになるための実践ガイドです。

Difyとは,直感的な操作で生成AIアプリを構築できるプラットフォームです。複雑なコードを書かなくても,業務に直結するAIツールを短期間で実現できます。本書では,Difyの活用に必要な知識を,実際のアプリ開発を通して段階的に学べるよう解説しています。

【本書の特徴】

  • 生成AIとプロンプトエンジニアリングの基礎知識から解説
  • Difyの導入方法と基本操作を丁寧にガイド
  • 問い合わせ対応ボット,ウェブ検索,議事録作成など実用的なアプリ開発手順
  • RAG技術を活用した独自データとの連携方法
  • 外部システムとの連携による機能拡張のテクニック
  • AIエージェントの理解と活用場面の解説

仕事での生成AI活用による効率化を実現するには,「業務を最も理解している人」がエンジニアに依頼することなく自らAIアプリを開発できることが重要です。

Difyを活用すれば,あなたや周りの人の業務を楽にするAIアプリを作れるようになります。生成AIの活用を検討しているすべてのビジネスパーソンに読んでいただきたい一冊です。

こんな方におすすめ

  • 生成AIを業務効率化に活用したいビジネスパーソン
  • 生成AIに関するスキルを身につけたいビジネスパーソン
  • 自社システムに生成AIを利用したいIT担当者,DX担当者,エンジニア
  • 生成AI,RAG,AIエージェントを活用したシステムのPoC(概念検証)を行いたいエンジニア

目次

Chapter1 大規模言語モデル活用の基本

1.1 言語モデルの基本理解

  • 1-1-1 ChatGPTの社会的インパクト
  • 1-1-2 従来のAI技術が抱える課題
  • 1-1-3 言語モデルの能力
  • 1-1-4 生成AI分野における言語モデルの特長

1.2 言語モデル活用の課題とDifyの必要性

  • 1-2-1 言語モデルを使う際のコストの課題
  • 1-2-2 データプライバシーの課題
  • 1-2-3 運用ワークフローの課題
  • 1-2-4 Difyによる課題解決
  • 1-2-5 Difyを効果的に使うための基礎知識

1.3 言語モデルの仕組みと特性

  • 1-3-1 予測による文章生成の仕組み
  • 1-3-2 確率的な予測の特徴と限界
  • 1-3-3 言語や分野による性能差

1.4 プロンプトエンジニアリングの基本理解

  • 1-4-1 効果的な指示の重要性
  • 1-4-2 プロンプト設計の基本原則
  • 1-4-3 具体的なプロンプト作成方法

Chapter2 Difyの環境構築とセットアップ

2.1 Difyの基本と特徴

  • 2-1-1 生成AIアプリ開発プラットフォームDify
  • 2-1-2 シンプルなチャットボットの開発
  • 2-1-3 アプリケーションの管理と運用

2.2 クラウド版Difyで作る初めてのアプリケーション

  • 2-2-1 クラウド版のアカウント作成とセットアップ
  • 2-2-2 シンプルなチャットボットの開発
  • 2-2-3 アプリケーションの管理と運用

2.3 コミュニティ版Difyのセットアップ

  • 2-3-1 Dockerによる実行環境の理解
  • 2-3-2 インストール手順と環境構築
  • 2-3-3 Dockerのインストール
  • 2-3-4 Difyのソースコード取得
  • 2-3-5 Docker Composeでコンテナの作成と起動
  • 2-3-6 アプリケーションの動作確認とログイン

2.4 言語モデルの設定とAPIの基礎

  • 2-4-1 APIの基本を理解する
  • 2-4-2 言語モデルの選択基準

2.5 アプリケーションタイプの選択

  • 2-5-1 各アプリタイプの特徴と機能
  • 2-5-2 処理の複雑さによるアプリタイプの選択
  • 2-5-3 インターフェースの種類によるアプリタイプの選択
  • 2-5-4 エージェントアプリの特徴

Chapter3 テキスト処理を行うアプリケーション開発

3.1 本書での学習リソースの概要

  • 3-1-1 DSLファイルの概要
  • 3-1-2 GitHubリポジトリの利用ガイド
  • 3-1-3 DSLファイルのインポート手順
  • 3-1-4 設定時の注意点

3.2 変数機能で作るレポート生成アプリ

  • 3-2-1 レポート作成アプリケーションの概要
  • 3-2-2 テキストジェネレーターでのアプリケーション作成

3.3 高度なアプリタイプの基本

  • 3-3-1 チャットフローとワークフローのアプリタイプ
  • 3-3-2 高度なアプリタイプの基礎
  • 3-3-3 変数の基本概念
  • 3-3-4 システム変数の概要

3.4 文章校正アプリケーションの開発

  • 3-4-1 文章校正アプリの概要
  • 3-4-2 アプリケーションの基本設計
  • 3-4-3 入力データの受け取り方法を設定
  • 3-4-4 言語モデルによる校正処理の設定
  • 3-4-5 校正結果の表示方法を設定
  • 3-4-6 アプリケーションのテストと調整
  • 3-4-7 アプリケーションの公開と利用
  • 3-4-8 アプリケーションの拡張性を高める

3.5 条件分岐を活用した文章処理アプリの開発

  • 3-5-1 文章処理アプリケーションの概要
  • 3-5-2 アプリケーションの基本設計
  • 3-5-3 開始ノードでの入力設定
  • 3-5-4 IF/ELSEノードによる処理の分岐
  • 3-5-5 LLMノードの設定と処理の実装
  • 3-5-6 変数集約器ノードによる結果の統合
  • 3-5-7 テンプレートノードによる出力の整形
  • 3-5-8 終了ノードの設定と出力
  • 3-5-9 アプリケーションのテストと実行

3.6 JSONモードで作る文章アシストアプリ

  • 3-6-1 文章アシストアプリの概要
  • 3-6-2 アプリケーションの基本設計
  • 3-6-3 入力データの設定
  • 3-6-4 LLMノードの設定と処理の実装
  • 3-6-5 アプリケーションのテストと実行

3-7 問い合わせ対応チャットボット開発

  • 3-7-1 問い合わせ対応チャットボットの概要
  • 3-7-2 アプリケーションの基本設計
  • 3-7-3 開始ノードでの入力設定
  • 3-7-4 質問分類器ノードの実装
  • 3-7-5 LLMノードの設定
  • 3-7-6 変数集約器ノードと回答ノードの設定
  • 3-7-7 アプリケーションの実行と改善のポイント

Chapter4 ファイル処理を行うアプリケーション開発

4.1 ファイル処理機能で作るQA自動生成アプリ

  • 4-1-1 QA自動生成アプリの概要
  • 4-1-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-1-3 ファイル入力の設定と変数の定義
  • 4-1-4 PDFからのテキスト抽出機能の実装
  • 4-1-5 LLMノードの設定とプロンプトの実装
  • 4-1-6 出力形式の整形と表示
  • 4-1-7 アプリケーションの実行とテスト

4.2 チャットフローによるPDF対話アプリの開発

  • 4-2-1 PDF対話アプリの概要
  • 4-2-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-2-3 ファイル処理のための変数設定
  • 4-2-4 利用方法の説明文の表示
  • 4-2-5 説明文の実装
  • 4-2-6 PDFコンテンツの処理設定
  • 4-2-7 回答生成の実装
  • 4-2-8 アプリケーションの実行とテスト

4.3 複数の方法で実現するPDF要約アプリの開発

  • 4-3-1 文章要約アプリの概要
  • 4-3-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-3-3 PDFファイルの取得とテキスト抽出
  • 4-3-4 並列処理による要約処理の実装
  • 4-3-5 要約結果の表示形式の設計
  • 4-3-6 アプリケーションの実行とテスト

4.4 ワークフローを活用した複数ファイルの一括要約

  • 4-4-1 複数ファイル要約アプリの概要
  • 4-4-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-4-3 ワークフローツールの基本設定
  • 4-4-4 開始ノードの設定
  • 4-4-5 イテレーションノードの実装
  • 4-4-6 結果の整形と出力設定
  • 4-4-7 アプリケーションの実行とテスト

4.5 マルチモーダルモデルによる画像処理の基本

  • 4-5-1 画像処理アプリの概要
  • 4-5-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-5-3 LMMによる画像処理の実装
  • 4-5-4 アプリケーションの実行とテスト
  • 4-5-5 特定情報の抽出機能の実装
  • 4-5-6 LMMで画像を扱う際の制限事項
  • 4-5-7 画像処理のコスト

4.6 音声認識を活用した議事録作成アプリの開発

  • 4-6-1 音声処理アプリの概要
  • 4-6-2 アプリケーションの基本設計
  • 4-6-3 開始ノードと条件分岐の設定
  • 4-6-4 音声認識による文字起こしの実装
  • 4-6-5 会話データの保持と再利用の実装
  • 4-6-6 議事録を作成するLLMの設定
  • 4-6-7 アプリケーション起動時の案内設定
  • 4-6-8 質問応答機能の実装
  • 4-6-9 アプリケーションの実行とテスト

Chapter5 Difyで実現するRAGアプリケーション開発

5.1 RAGによるビジネス課題の解決

5.2 はじめてのRAGアプリケーション開発

  • 5-2-1 ナレッジベースの作成と設定
  • 5-2-2 チャットフローによるRAGの実装

5.3 RAGシステムの仕組みと検索技術の基礎

  • 5-3-1 RAGシステムの全体像
  • 5-3-2 検索・抽出のための前処理
  • 5-3-3 検索アルゴリズムの設定
  • 5-3-4 検索精度を高めるリランク技術

5.4 複数の業務文章を活用したRAGアプリケーションの実践

  • 5-4-1 文章特性に応じたナレッジベースの設計
  • 5-4-2 複数ナレッジの統合と知識取得ノードの実装
  • 5-4-3 RAGシステムの精度向上とトラブルシューティング
  • 5-4-4 Q&A形式による高精度化の実現

5.5 文脈を考慮したRAG検索システムの実装

  • 5-5-1 RAGシステムにおける文脈理解の重要性
  • 5-5-2 文脈対応したRAGの基本設計
  • 5-5-3 入力内容の分類システムの実装
  • 5-5-4 クエリ変換システムの構築
  • 5-5-5 RAG以外のフローを実装する
  • 5-5-6 動作確認とデバッグ

5-6 RAGシステムの現状の限界

  • 5-6-1 要約生成における制約
  • 5-6-2 非テキストデータ処理の課題
  • 5-6-3 表形式データ処理の限界
  • 5-6-4 複雑な検索クエリへの対応

Chapter6 ツールを活用したDifyの機能拡張と外部システム連携

6.1 ツール機能の基礎

  • 6-1-1 ツール機能によるアプリケーションの拡張
  • 6-1-2 ツールプラグインの全体像
  • 6-1-3 DALL-Eによる画像生成アプリの開発
  • 6-1-4 アプリケーションの概要
  • 6-1-5 ツールプラグインの設定方法
  • 6-1-6 DALL-Eツールの利用
  • 6-1-7 アプリケーションの実行と動作確認

6.2 ウェブ検索ツールを活用した情報収集アプリの開発

  • 6-2-1 ウェブ検索による最新情報の取得
  • 6-2-2 ウェブ検索ツールを組み込んだアプリケーション開発
  • 6-2-3 検索クエリ生成機能の実装
  • 6-2-4 現在の日時情報の取得
  • 6-2-5 検索クエリ作成用のLLMノードの設定
  • 6-2-6 Tavily Searchによるウェブ検索
  • 6-2-7 検索精度を高めるフィルタリング処理
  • 6-2-8 複数の検索を同時に実行する
  • 6-2-9 引用元を含めた回答生成フローの構築
  • 6-2-10 アプリケーションの実行と動作確認

6.3 Google スプレッドシートと連携したデータ管理の基礎

  • 6-3-1 Google Apps Scriptとの連携によるデータの保存
  • 6-3-2 作成するアプリケーションの概要
  • 6-3-3 スプレッドシートの作成と設定
  • 6-3-4 Google Apps Scriptのプログラムの実装
  • 6-3-5 ウェブサービスとしての公開手順

6.4 Dify とGoogle スプレッドシートの連携

  • 6-4-1 スプレッドシート連携アプリの設計
  • 6-4-2 画像からテキストを情報抽出する
  • 6-4-3 HTTPリクエストの概要
  • 6-4-4 HTTPリクエストノードの設定
  • 6-4-5 環境変数の活用
  • 6-4-6 レスポンス処理の実装
  • 6-4-7 処理結果の表示設計
  • 6-4-8 アプリケーションの実行と動作確認

6.5 再利用可能なカスタムツールの作成と活用

  • 6-5-1 カスタムツールによる外部連携の基礎
  • 6-5-2 請求書データ登録ツールの開発
  • 6-5-3 カスタムツールの作成
  • 6-5-4 アプリケーションでの活用
  • 6-5-5 カスタムツールの設定
  • 6-5-6 アプリケーションの動作確認
  • 6-5-7 カスタムツールとHTTPリクエストノードの使い分け

Chapter7 AIエージェントを活用したアプリケーション開発

7.1 AIエージェントの基本

  • 7-1-1 AIエージェントとは?
  • 7-1-2 生成AIの台頭におけるAI エージェント
  • 7-1-3 AIエージェントの基本技術

7.2 AIエージェントを活用した基本アプリ

  • 7-2-1 AIエージェントアプリの概要
  • 7-2-2 エージェントアプリ作成の基本
  • 7-2-3 エージェントが利用できる機能の設定
  • 7-2-4 アプリの動作確認
  • 7-2-5 AIエージェントの仕組みの確認
  • 7-2-6 ナレッジの検索クエリの設定

7.3 AIエージェント導入の考え方

  • 7-3-1 AIエージェントが適しているタスク
  • 7-3-2 AIエージェントの問題点
  • 7-3-3 Difyのワークフロー型のアプリケーション
  • さらなる学習とコミュニティサポート

著者プロフィール

にゃんた

都内で働くAIエンジニア。2022年7月にYouTubeチャンネルを開設し,主に生成AIの最新情報や技術解説を発信。2025年3月時点のチャンネル登録者は4万7000人,Udemyでは受講者数6000人。

YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@aivtuber2866