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この本に,プロみたいに描く方法は載ってません!
上手いイラストを描けるようになりたいなら,他の技法書を読むことをオススメします。イラストを本格的に学びたいなら,プロや神絵師から学ぶのが一番ですからね。
私は「96こげ」というアカウントでイラストの解説をしていますが,プロでも神絵師でもありません。漫画家でもなければアニメーターでも,イラストレーターでもありません。さらに,プロから指導を受けたことも専門学校に行ったこともありません。
正直に話しますが,私は上手いイラストが描けません。だから,あなたに上手いイラストを描く方法を教えることができません。
そんな私でも,イラストは大好きです。かれこれ20年以上は描いています。なぜなら,イラストが「楽しい」からです。イラストが本当に楽しいので,止めたくても止められません。イラストには私を夢中にさせる魅力が詰まっています。
だからこそ,その楽しさをみんなに伝えたいと思いました。私がこの技法書を書いた理由は1つです。あなたにイラストを描くことの「楽しさ」に気付いてほしいからです。
どうしてイラストが楽しめなくなってしまうのか?
私はSNSで,イラストに関するお悩み相談を受けています。1000件以上の相談に対応している中で,「イラストが楽しめなくなる人」には3つの特徴がありました。
特徴① たくさんの知識・テクニックに振り回されてしまう
- いろんな知識やテクニックを調べたくなる
- 調べたら使わないといけないと感じてしまう
特徴② 完成する前に疲れてしまう
- 理想通りに描けるまで修正してしまう
- 実力以上に難しいものを描こうとしてしまう
特徴③ 下手な作品は恥ずかしいと思ってしまう
- 理想が高すぎて実力を認められない
- 上手い人と自分を比べてしまう
楽しめない原因は「上手く」描こうとするから
あなたは心当たりがありますか? バラバラのことで悩んでいるように見えますが,3つの特徴には共通点があります。
それは,どれも「上手く描かなきゃダメ」というプレッシャーを感じているところです。趣味や息抜きでイラストを描き始めたはずなのに,いつの間にか学校のテストや仕事と同じように,「より高い結果を出す」ことが目的になってしまっています。
学校や仕事のように,人間は「義務感」や「やらされ感」が強くなるほど楽しいと感じなくなります。ふとした瞬間に「楽しくないのになんでこんなことしてるんだろう?」と疑問を感じてしまうようになります。
普段は学校や仕事で「より高い成績を!」とプレッシャーをかけられ,プライベートではイラストで「より高い結果を!」とプレッシャーをかけられたら,誰でも疲れますよね?
つまり,イラストを楽しめなくなるのは「ハードルの高さ」が原因です。ハードルが高くなるほど描くことが辛くなってしまい,イラストが楽しめません。
だから,この本では人体解剖学や筋肉・骨格の構造など,難しい話は一切しません。徹底的にハードルを下げた描き方を紹介します。
「それっぽく」描ければイラストは楽しくなる!
これから紹介する方法は,イラストを「それっぽく」描く方法です。たった1つのルールを守るだけのシンプルな描き方です。だから,イラストが楽しめなくなる特徴をすべてクリアすることができます。
- ルールが1つだから覚えやすい→特徴①をクリア
- シンプルだから完成までが早い→特徴②をクリア
- 「それっぽく」見えるから恥ずかしくない→特徴③をクリア
私の実体験なので自信を持って言えますが,「それっぽく」描く方法を覚えるだけで,イラストが格段に楽しくなりますよ!
想像してみてください。もしあなたのイラストが「それっぽく」なったら……。
- 感動した,興奮したシーンを共有できます!
- 日常のハプニングをSNSで発信できます!
- 推しの尊さをみんなに伝えることができます!
「それっぽく」なら誰でも描ける!
どれも楽しそうだと思いませんか? あなたが憧れていたのはこういう体験じゃないでしょうか?
具体的な描き方については,1章から詳しく解説していきます。絵が苦手な人・初心者でも大丈夫ですよ。この描き方に才能は必要ありません。
そもそも,専門学校に行ってない私でもできた方法なので,順番にステップをこなせば,あなたでもできるはずです。実際に,この本の表紙や挿絵はすべて同じ方法で描いてます。どうでしょうか? 自分で言うのも何ですが,なかなか「それっぽく」描けていると思います。
私の名前やこの本のタイトルは忘れてしまっても良いですが,本編に入る前にこれだけは覚えておいてください。
「それっぽく」描ければイラストは楽しめます!