素数って偏ってるの?
ABC予想,コラッツ予想,深リーマン予想~

[表紙]素数って偏ってるの? ~ABC予想,コラッツ予想,深リーマン予想~

紙版発売
電子版発売

A5判/264ページ

定価2,750円(本体2,500円+税10%)

ISBN 978-4-297-13761-8

電子版

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書籍の概要

この本の概要

『「数学をする」ってどういうこと?』の第2弾です。今回も日常社会に潜む数学を取り上げます。今回は特に「偏り」に着目し,数学的な観点で解明していきます。不自然に偏って見える素数の分布が,実は素数全体のバランスをとるうえでは自然な現象でした。それを深リーマン予想を使って証明し,さらに,どのあたりに素数があるべきなのかまで考えていきます。ランダムなはずなのに偏りがある素数,一体どういうことなのか。それが私たちの感性や日常とどう関わってくるのか,奥深い素数の世界を堪能できる1冊です。

こんな方におすすめ

  • 高校生以上
  • 一般向け
  • 素数やそれにまつわる有名問題などに興味がある人

本書のサンプル

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目次

第0部 数学は論理じゃない?

  • 第1話 再会
  • 第2話 数学は論理じゃない?
  • 第3話 入試問題より
  • 第4話 論理の先にあるもの
  • 第5話 素数はランダム?
  • 第6話 双子素数予想の心
  • 第7話 素数はいつ現れるか
  • 第8話 AIにできないこと

第1部 ABC予想

  • 第9話 良い定理とは
  • 第10話 一般化で証明の本質を探る
  • 第11話 ユークリッドの証明の一般化
  • 第12話 フェルマーの最終定理
  • 第13話 ランダウの4問
  • 第14話 ラディカルの心
  • 第15話 太り過ぎの見分け方
  • 第16話 A,B,Cの役割

第2部 コラッツ予想

  • 第17話 コラッツ予想とは
  • 第18話 「100%」の意味
  • 第19話 確率とは
  • 第20話 円が切り取る線分
  • 第21話 測度って何?
  • 第22話 シラキュース関数
  • 第23話 タオの定理
  • 第24話 ランダムな自然数
  • 第25話 泥だらけのサイコロ

第3部 チェビシェフの偏り

  • 第26話 「チェビシェフの偏り」とは
  • 第27話 無限を表す関数
  • 第28話 ゼータとLの復習
  • 第29話 深リーマン予想の復習
  • 第30話 「偏り」の解明
  • あとがき
  • 謝辞
  • 索引
  • プロフィール

著者プロフィール

小山信也(こやましんや)

1962年新潟県生まれ。1986年東京大学理学部数学科卒業。1988年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。慶應義塾大学,プリンストン大学(米国),ケンブリッジ大学(英国),梨花女子大学(韓国)を経て,現在,東洋大学理工学部教授。専攻/整数論,ゼータ関数論,量子カオス。

著書は『日本一わかりやすいABC予想』(ビジネス教育出版社)
『数学の力~高校数学で読みとくリーマン予想』(日経サイエンス社)
『リーマン教授にインタビューする』(青土社)
『素数とゼータ関数』(共立出版)
『ゼータへの招待』『リーマン予想のこれまでとこれから』『素数からゼータへ,そしてカオスへ』(以上,日本評論社)
『「数学をする」ってどういうこと?』(技術評論社)など多数。

訳書は『オイラー博士の素敵な数式』(筑摩書房)など。

最近ではテレビ番組の監修・制作協力も行っている。

『笑わない数学シーズン2』(NHK総合テレビ,2023年10月~12月放送)
『笑わない数学』(同,2022年放送)
『数学者は宇宙をつなげるか?――ABC予想をめぐる数奇な物語』(NHKスペシャル,2022年放送)
『特捜9season4』第7話「殺人パズル」(テレビ朝日,2021年放送)など。