4年ぶりのリニューアル
2020年5月に各携帯電話会社から発売されたiPhone SEは、2016年発売の初代モデル(第1世代)から約4年振りにリニューアルされた、iPhone SEの最新モデルです。アップルのWebサイトでは、単に「iPhone SE」と表記されていますが、これは初代のiPhone SEは既にアップルでは販売していないためです。そのため、公式ではありませんが、初代と区別するために「iPhone SE 第2世代」もしくは、「iPhone SE 2020」と呼ばれることもあります。
唯一のホームボタン搭載モデル
アップルが販売している現行のiPhoneは、iPhone SE以外では、11、11 Pro(11 Pro Max)、XRですが、これらはいずれもホームボタンを搭載していないモデルです。そのため、「ホームボタンがないと使いづらい」と考える人にとっては、現行モデルの中ではiPhone SEが唯一の選択肢です。
また、第1世代同様、iPhone SEはiPhoneシリーズの廉価モデルの位置づけで、今回も現行モデルの中ではもっとも安い価格で販売されています。具体的にはiPhone SEの最安モデルは、容量64GBで44,800円、一方、同じ容量でXRは64,800円、11と11 Proは、それぞれ74,800円、106,800円となっています。
廉価版ではあるものの、最新のiPhoneが5万円以下で購入できるというのは魅力的です。
安い理由は?
当然安いのはそれなりの理由があります。価格が抑えられている大きな理由は、ディスプレイとカメラです。
まず、ディスプレイですが、11やXRのディスプレイの大きさが6.1インチであるのに対し、iPhone SEは4.7インチとかなり小さくなっています。面積比でいえば、iPhone SEのディスプレイは11やXRの60%弱の大きさです。また、ディスプレイ自体も他モデルがLiquid Retina HDディスプレイであるのに対し、iPhone SEはやや発色が劣るといわれているRetina HDディスプレイとなっています。
ディスプレイの大きさは、本体サイズが現行モデルではiPhone SEが一番小さく、ホームボタンが場所を取ってるため仕方ないのですが、大画面で写真を見たり、動画を楽しみたいという場合は、少々物足りないでしょう。一方、カメラの方は、11では、背面カメラが超広角と広角、11 Proはこの2つに加えて、望遠と複数のカメラを搭載しているのに対し、iPhone SEの背面カメラは1つです。ただし、XRはiPhone SEと同じく背面カメラは1つで、カメラ性能としてはXRと同じといえます。
このように、iPhoneでいろいろな写真やビデオを撮って、iPhoneで楽しみたい、という場合にはiPhone SEではやや不満かもしれませんが、iPhoneをなるべく安く購入したいと割り切ることができるなら、お勧めのモデルです。