常に進化を続けるPHP
ウェブアプリケーション開発の現場では、さまざまなプログラミング言語が使われています。PHPはそんなプログラミング言語の1つであり、ウェブアプリケーション開発の最前線で多くの開発者によって使われ続けています。
PHPが今も高い人気を保ち続けている理由の1つに、常に新しい機能を取り入れ進化し続けていることが挙げられるでしょう。1995年にPHPの前身であるPHP Toolsが登場してからすでに20年以上が経過し、最新バージョンは2019年11月28日にリリースされたPHP 7.4です。この7.4に至る道のりの中で、利用者からの要望などをもとに多くの新文法や新機能が追加され、バージョンアップのたびに使い勝手はどんどん向上してきました。
さらにパフォーマンス、実行速度の面でも性能向上が図られています。最新のPHP 7.4においても、多くの新機能が導入されるとともに、以前のバージョンと比較して高速に動作するようになっているようです。また、現在開発中のPHP 8ではJIT(Just-In-Time)機能が導入される予定で、さらなるパフォーマンスの向上が期待されています。
PHP言語の新機能について知りたい場合は、マニュアル・GitHubリポジトリのアップグレードガイドなどが参考になるでしょう。
急速に変化するウェブの世界
PHPが着実に進化をし続ける中、さらに急速に変化・発展しているのがウェブの世界です。とくにクラウドや仮想化・コンテナ化が全盛の現在に至る流れの中では、ウェブアプリケーションシステムを支えるインフラやその運用・管理などに求められる知識、それらに対応するための技術や開発手法なども様変わりしてきました。開発の現場では、こうした急速な変化に対応していくことが求められています。
PHPを使った開発も例外ではなく、こうした変化への対応が求められてきました。コンテナやサーバレスでの実行環境の構築、テストの自動化やCI/CDツールとの連携、開発効率を高めるためのフレームワーク活用やクラウドサービスへの対応など、必要とされる事柄は多岐にわたります。PHPが今も使われ続けているのは、こうしたウェブを取り巻く状況の変化にきちんと対応できる柔軟性と拡張性を備えているからだと言えます。
ウェブ開発における最新のノウハウは、勉強会やカンファレンスに参加したり、エンジニアによるブログや解説記事を読んだりして学んでいく必要があるでしょう。
書籍の紹介
こうして見ると、PHPを使った開発の「今」を追いかけるというのは、なかなか大変なことです。そこでお勧めしたいのが、技術評論社から発売中の『みんなのPHP 現場で役立つ最新ノウハウ!』です。本書は、PHPの基本から活用までの幅広いトピックを開発の第一線で活躍するエンジニアが解説した、PHPの「今」がわかる書籍です。
昨今のインフラに対応した開発・実行環境の構築、最新のPHP文法解説、定番のウェブアプリケーションフレームワークLaravel、パッケージ管理システムComposer、PHPにおけるユニットテストとCI/CDなどについてサンプルコードを交えて解説しています。開発に携わる人ならばぜひとも読んでおきたい1冊です。