資格を取る「力」スキルアップにつながる

IT業界はもっとも資格が多い業界です。その数はゆうに100を超えます。これほど資格が多い業界は、他にはありません。これだけの資格が成り立つということは、それだけニーズが高いということがいえます。⁠なぜ資格をとるのか?」IT業界で働くSEの仕事には資格は必須ではありませんし、資格をもたない優秀なSEも数多くいます。しかし、資格には取るに値する「力」が、⁠価値」があるのです。そのいくつかを紹介しましょう。

❶自分の能力やスキルを「客観的」かつ「瞬時」に証明してくれる

進化が速いIT業界においては、即戦力となるSEが求められます。資格によって最低限の知識や技術力はあるとみなされ、プロジェクトに参加できるチャンスができます。資格の保有が参加条件となっていることもあります。

❷次のステージに上がれるチャンスがある

大きなプロジェクトに参画でき、そこでいい結果を出せば次のチャンスにつながります。そうやって、次のステージへの道が開ける可能性が広がります。また、資格を武器に、給料を含めてより良い条件の会社に転職できることもあるでしょう。資格の保有が昇進条件になっていたり、専門職手当が付く企業もなかにはあります。

❸自信がついたり、自分の心の支えとなる

資格取得という目標を決め努力して合格すれば、達成感と満足感を得るだけでなく、それは自信となり支えとなります。これを資格をとる理由とする人も多いのです。

❹資格の肩書きが得られて、見栄をはれる

邪な理由かもしれませんが、合格に向けてモチベーションを保って勉強が進められるでしょう。その勉強を通じてスキルアップを図れるはず。合格の暁にはどうどうと名刺に入れてください!

❺資格の勉強を通じて、技術力が身に付く

SEはやはり技術力があってこそ。試験の学習を通じてスキルアップを図ったり実力を付けていくことは、SEの業務におおいに活かせるはず。資格取得はSEとしての成長のマイルストーンにもなることでしょう。

自分にとって資格を取得する意義はなにかを明確にしたら、あとはどの試験を受けるのかを決め、合格に向けて進むのみです。

本書では、連戦連勝の勉強法や合格のコツもあますところなく伝授。成功と失敗の両方の経験を生かし、試験セミナーも数多く開催している著者ならではの実感のこもった合格への実践術とともに、資格取得を通してスキルアップを図ることの大事さも伝えます。