最新テクノロジーの全体像を「1枚の図」から読み解こう

ITの世界では、これまでの常識を上書きするようなテクノロジーが次々と登場しています。それぞれを理解することも大事ですが、それらのつながりや全体像を押さえることが、最新トレンドを理解するために欠かせません。かなり駆け足になりますが、1枚の図をもとに見ていきましょう。

現実世界をデジタルデータ化する「IoT」

モノに組み込まれたセンサーによって現実世界をデータとして捉えようという仕組みがIoTです。データは「現実世界とうりふたつのデジタルな双子の兄弟」という意味で「デジタルツイン」とも呼ばれ、現実世界とITが一体となった社会変革を実現する仕組みは「サイバーフィジカルシステム」と呼ばれます。

最適解を見つけ出す「人工知能」

IoTやソーシャルメディアから生み出されたデータを活用するには、⁠得られた情報からどんな対処が必要なのか」といった解釈や判断をおこなわなくてはなりません。形式が多種多様で膨大なデータを処理するために注目されているのが、⁠人工知能」です。特に、人間の脳活動を参考にした計算方式である「深層学習(ディープラーニング⁠⁠」は、画像認識や音声認識、翻訳などの分野では十分な実用性を持つに至っており、GoogleのAlphaGoが囲碁の世界チャンピオンに打ち勝ったのも記憶に新しいところです。

ヒトを前提としないやり方への転換を促す「デジタルトランスフォーメーション」

人工知能やIoTが発展すると、⁠これまで人間がおこなっていたが、機械がおこなったほうが効率的」という状況が生まれていきます。この変化が「デジタルトランスフォーメーション」です。これにより、⁠数割」ではなく「数倍/数十倍」も成果が上がる変革が成し遂げられようとしています。このことは、一方で既存の業界秩序や既得権益を破壊してしまう「デジタルディスラプション」も生み出します。

ビジネス環境の変化に即応するための「DevOps」

インターネットでつながり、どこかで起きた出来事が、一瞬で世界の隅々に知れ渡り、人々の行動やビジネスの判断に影響を与える現在、変化にすぐに対応しなければなりません。そこで注目されるのが、開発したアプリケーションをただちに本番環境で実行するための取り組みである「DevOps(Development:開発とOperation:運用⁠⁠」です。

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