どのiPhoneもまったく同じ
9月25日にiPhoneの新モデル、iPhone 6sとiPhone 6s Plusが発売されました。これらは、ドコモ、au、ソフトバンクの各携帯電話キャリアのショップ、量販店、Apple Storeなどの実店舗やオンラインショップから購入できます。
iPhone 6sと6s Plusは大きさや画面の解像度が異なり、機能も微妙に異なります。しかし、たとえばiPhone 6s同士、6s Plus同士であれば、各キャリアショップやApple Storeのどこで買ってもハードウェア的にはまったく同じものです。
厳密にいえば、最近6sと6s Plusのチップにサムスン製とTSMC製があることが分かり、バッテリーの持ちが微妙に異なると話題になっているので、ハードウェア的には2種類存在することになりますが、一般的にはまったく同じといっていいでしょう。
そのため、ドコモショップで購入したiPhoneを、auの回線で使用することが可能です。また、国内だけでなく世界中で売られているiPhoneもハードウェアはまったく同じものなので、海外に行ったときに現地のキャリアのSIMカードを挿入して利用することが可能です。
SIMフリーとSIMロック
なお、各キャリアショップで販売されるiPhoneにはSIMロックがかかっています。一方、Apple Storeで販売しているものは、SIMフリーと呼ばれるSIMロックがかかっていないものです。前述のドコモで買ったiPhoneをauの回線で利用するには、SIMロックの解除が必要になります。
携帯電話やスマートフォンは、電話番号情報やIDを記録したSIMカードを挿入することで、利用できるようになります。SIMロックとは、販売会社のSIMカードのみが利用でき、他の電話会社のSIMカードを使っても利用できないようにする設定です。
このSIMロックが設定されておらず、最近話題のMVNOのSIMカードなど、どこのSIMカードでも利用できるものをSIMフリーと呼びます。
各キャリアショップで販売されるiPhoneにはSIMロックがかかっていますが、SIMロックはソフトウェア的な設定なので、ショップですぐに解除することができ、オンラインでも解除可能です。ドコモの場合は、前回SIMロックを解除したときより6カ月、auとソフトバンクでは購入から6カ月経たないとSIMロックを解除することができません。
キャリアで販売されるiPhone
各キャリアのiPhoneは、たとえばドコモとauでは設定の項目が一部異なります。また、ドコモでは、右側のホーム画面にドコモのサービスにアクセスできるショートカットが配置されています。これらはソフトウェア的な違いです。
iPhoneには世界中の主要キャリアの情報が記録されており、SIMカードを挿入すると、対応したキャリアの情報が読みだされて設定の項目などが変化します。また、キャリアが提供するプロファイルをインストールすることで、先のショートカットが配置されたり、キャリアに合わせた設定が行われます。
キャリアショップで購入したiPhoneは、ショップでプロファイルのインストールまで設定済であることが多く、ユーザーはプロファイルをあまり意識しませんが、SIMフリーのiPhoneにMVNOのSIMカードを挿入して使う場合は、多くの場合ユーザー自身がプロファイルのインストールを行う必要があります。
キャリアで購入するiPhoneとSIMフリーiPhoneのもっとも大きな違いは、キャリア版は2年の回線利用契約や各種料金プランを前提に、本体の実質の購入金額が下がるサービスを受けられることでしょう。たとえば、Apple StoreではSIMフリーのiPhone 6s(16GB)の価格は86,800円ですが、ドコモオンラインショップでは実質25,920円(2015年10月時点)で購入することができます。ドコモの場合は購入直後にSIMロックが解除でき、ハードウェア的にはどのiPhoneも同じですから、格安でiPhoneを入手できることになります。