みなさんは、VBAをご存知ですか?Excelには、日常業務を効率化する機能として、関数やピボットテーブルなど強力な機能が備わっていますがVBAもその1つです。関数などとは異なり、処理の内容を自分で作らなくてはならず、少し敷居は高いですが、その分複雑な機能を作ったり、個人の細かいニーズに合わせた機能を作ることができます。『Excel VBA本格入門』では実用的なテクニックを幅広く紹介していますが、ここではデータ入力を簡単にする実用例をご紹介しましょう。
入力禁止セルをスキップする
表を埋めていくとき、自動で入力される欄や、印刷してから手書きで書き込む欄など入力してはいけないセルにウッカリ入力してしまったり、[→]キーで移動するのを煩わしく感じることはありませんか。イベントマクロを活用するとこれらの面倒を解決できます。以下の図を見てください。この売上入力表の「商品名」の欄は隣の「商品」という欄に商品コードを入力することで自動的に入力されるようになっています。
よく使うフォーマットでは、このような工夫をすることで効率的に作業をこなすことができます。
Excelが苦手な人に入力作業をしてもらう
データ入力を代行してもらうとき、お願いする相手がパソコンやExcelを苦手としていて困ったことはありませんか?そんなときはユーザーフォームを使ってみましょう。
ユーザーフォームは複数の情報をまとめて入力できるダイアログボックスを作成する機能です。文字を入力するテキストボックスのほか、当てはまるものを選ぶチェックボックス、複数の選択肢の中から1つを選ぶオプションボタン(=Webページでよく使われるラジオボタン)などを使って、以下の図のような分かりやすいダイアログボックスを作ることが可能です。
これならどんな方でも簡単に入力できますね。入力漏れや決められた選択肢以外を入力してしまうウッカリも防止できる一石二鳥のテクニックなのでぜひお試しください。
この他にも、オリジナルの関数を作ったり、よく使う印刷の設定をしたりと、自分の都合に合わせてチューニングできるのがVBAの魅力です。本書では200ものサンプルを通して少しずつ理解を深められるようになっていますので、ぜひ挑戦してみてください!