クラウド混在環境を効率的に運用するために

今どきのシステム環境

Amazon Web Servicesに代表されるクラウド環境の利用が一般化するにつれて、これまで企業内で運用管理していたインフラ環境をクラウド環境に移行するケースも増えてきました。しかし、セキュリティ上の理由などから既存のシステムをすべてクラウド環境上に移行できない場合も多々あり、その場合はクラウド環境と既存の環境(おもに物理環境や仮想環境で構築されたシステム)を並行して扱わなければなりません。

そのため、せっかく簡単に導入できるクラウド環境を利用しはじめたのに、全体を把握するだけで手一杯…… といった悩みを抱えているインフラエンジニアも多いのではないかと思います。

Zabbixでシステム全体を統合監視

Zabbixはオープンソースの統合監視ソフトウェアです。サーバやネットワーク機器などの幅広い監視対象ホストを扱うことができます。監視結果に基づくシステム管理者への障害通知への対応や、グラフ表示やマップ表示機能を用いて監視データを可視化することも容易に実現できます図1⁠。最新のバージョン2.2からは、物理環境、仮想環境、クラウド環境すべてを横断的に監視する機能がより充実しています。

図1 Zabbixのマップ機能
図1 Zabbixのマップ機能

Zabbix統合監視徹底活用は、このZabbixを用いた実践的な運用・監視についての解説書です。仮想環境やクラウド環境を含む、実際の運用環境を想定し、どのようにZabbixを活用すれば効率良い運用管理を実現できるかを紹介しています。さらに、構成管理ソフトウェアのChef、ログ収集ソフトウェアのFluentdなどと連携した効率的な運用方法についても紹介します。

多様なインフラを効率的に一元管理する方法をお探しの方に、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。