企業のWebサイト担当者やECサイトを運営している方でGoogle Analytics(Googleアナリティクス)を知らない人はいないと思います。Googleアナリティクスは無料で利用できるアクセス解析サービスで、Webサイトの成果を改善するために多くの企業や個人が活用しています。
これまで限定で公開されていたUniversal Analytics(ユニバーサルアナリティクス)は、すでに一般のユーザーでも利用できるようになっています。これまでのGoogleアナリティクスは、ユーザーのアクセスをセッションベースで計測していましたが、ユニバーサルアナリティクスではユーザーベースでの計測に変更されました。そのため、ユーザーの属性別の行為が計測できるようになり、よりWebサイトの「成果」に結びつくレポートが表現しやすくなっています。
しかし、Googleアナリティクスは、見るべき指標(ユーザーのアクセスデータなど)や機能の豊富さゆえに、操作が覚えられず、Webサイトの改善に活用できているとは言えない方が多いようです。
そこで、本書はこれまでのGoogleアナリティクス解説本にはない構成で解説を進めます。多くの機能を順に解説する方法ではなく、ウェブサイトの改善を主目的として、成果につながる機能やレポートに絞って紹介する方法をとります。次が目次です。
- 第1章 Googleアナリティクスの導入と設定
- 第2章 [問題意識別]成果を上げるレポートの活用
- 第3章 サイトタイプ別改善テクニック
- 第4章 効果的なレポートを出すための各種機能
- 第5章 レポートの理解を促す基本的な評価指標
第1章は、導入方法だけでは終わらずに、アクセス解析に必要な設定を解説しています。
第2章では、問題意識別にサイトに共通するレポートの活用方法を紹介した本書で重要なパートです。
- 訪問者の量と質を把握する
- サイトの流入原因を知りたい
- 利用状況からコンテンツを最適化する
- リニューアルの効果を検証したい
などの課題に応えるレポートの作成方法に著者独自の分析視点を交えて解説します。
第3章では次の4つのサイトタイプ別テクニックを紹介します。
- メディアサイト
- 商品・サービス紹介サイト
- 顧客サポートサイト
- eコマースサイト
さまざまなタイプのサイトがあると思いますが、本書では代表的なサイトのタイプに応じて改善手法を解説します。
第4章と第5章では基本的な機能と指標の見方を紹介します。たくさんの中から絞って解説した各種機能は、一歩進んだレポート作成につながります。また、指標の基礎を理解することは、ウェブサイトの成果へとつながるでしょう。
Googleアナリティクスのグラフ表示例
ユーザーが無意識に行うウェブサイト上の行為には、改善のためのヒントが多く残されています。これまで見えなかったユーザーの意図を汲み取り、ウェブサイトの改善につなげるには、Googleアナリティクスを活用するのがお勧めです。本書で紹介されているテクニックを身につけることは、みなさんのウェブサイトを成長させるための足がかりとなるでしょう。