たしてポケットに入るのか? 次世代Web標準技術⁠HTML5が定番のポケットリファレンスシリーズに新登場!

どこからどこまでがHTML5?

  • 「世界標準規格だから、どんなブラウザでも使えるらしいよ」
  • 「今流行りのスマートフォンのアプリやサイトにも対応しているみたい」

そんな噂から、HTML5という単語を耳にすることが増えてきているのではないでしょうか。

そもそもHTML5は、これまでのHTMLと何が違うのでしょうか?

それをひと言で説明するのは難しいほど、HTML5にはさまざまな要素が含まれます。おおまかに分類すると、HTML5は「マークアップ」⁠デザイン(CSS3⁠⁠Webアプリケーション開発用API」⁠既存技術(Xpath、MathML、SVGなど)の整理」の4つの要素から成り立ちます。いままでは「マークアップ」の要素やCSSとの関連をイメージすることがほとんどでしたが、プログラミングに関わる要素が多く加わったのが特徴と言えます。

30秒で斜め読みするHTML5 15の目玉

では、具体的にはどのような機能が新しく追加されたのでしょうか?

ものすごくざっくりとまとめると、以下の15点になります。

  1. フォーム機能を強化
  2. ブラウザで音声や動画を再生
  3. Canvas(2Dグラフィクスを自在に描画&操作)
  4. ドラッグ&ドロップをブラウザでも実現
  5. File API(Webとローカルマシンでファイルやディレクトリをかんたんに連携)
  6. Geolocation API(位置情報を取得)
  7. オフライン時にもデータを閲覧・編集できる
  8. Web Storage(Cookieよりも大きなデータを有効期限なしで保存できる)
  9. Indexed Database(ブラウザ側でデータベースを利用できる)
  10. クロスドキュメントメッセージング(異なるドメインのWebアプリケーションをブラウザに組み込める)
  11. XMLHTTPRequest Level2(別ドメインに対してデータを送受信、大きなデータをやり取りできる)
  12. Web Socket(チャットやゲームなど、リアルタイムに処理できるアプリケーションを開発できる)
  13. Web Workers(負荷の大きな処理をバックグラウンドに回してフリーズを回避できる)
  14. Text Editing API/Text Selectors API(ブラウザ上でリッチテキストを編集できる)
  15. センサーやマルチタッチディスプレイに対応

「ポケットに入らない」ことで有名なポケットリファレンスシリーズですが…

「へぇ、そんなことができるようになるんだ」という期待をもっていただけたかもしれませんが、現実はそう簡単ではありません。ブラウザによって、対応している機能にまだバラツキがあるためです。しかし、今すぐ使える便利な機能があるなら使ってみたいもの。

この度発売となったHTML5開発ポケットリファレンスでは、上記の機能のうち重要なものを厳選し、IE/Firefox/Chrome/Safari/Operaの各ブラウザ、そしてiPhone/Androidでの対応状況を明記してあります。⁠逆引き形式で目的からすぐ探せる」⁠サンプルコードを見ながら具体的な実装のイメージがつかめる」うえ、PURという特殊な製本を採用して開きやすく仕上げてあるのが特徴です。

最近、ポケットリファレンスシリーズに対して

「400ページとか500ページとか、ポケットに入れる気ありませんよね(笑⁠⁠」

というご指摘をいただきますが、本書のページ数は448。はたしてポケットに入るのか、お買い求めのうえ試してみてください!

ちなみに、HTML5を使いこなすにはJavaScriptの知識が不可欠です。本書の監修者である山田祥寛さんのJavaScript本格入門や、シリーズの姉妹刊JavaScriptポケットリファレンスもあわせてご覧ください。