LinkedInを使う理由

LinkedInの位置づけ

Webを使って営業をしたり、商品のプロモーションをすることは、いまでは一般的というか必須になってきています。日本ではこうした営業活動に従来からのホームページだけでなく、TwitterやFacebookを絡めることも盛んになっています。

ただ、Twitterはニックネームを使うことができますが、Facebookは実名登録(ニックネーム使用は可)です。そのため、個人ではひとつのアカウントしか持つことができません。Facebookページという機能はありますが、プライベートの友達と仕事相手を同じアカウントで対応するのはちょっと面倒ですね。

米国ではTwitterやFacebook(Facebookページ)は会社や製品のプロモーション、告知などに利用し、直接仕事をする相手とのやり取りは別のサービスを利用しています。それが、LinkedInです。

LinkedInのシステム

LinkedInはビジネスに特化したネットワークサービスです。Facebook同様LinkedInも実名登録です。

LinkedInに登録して最初にすることはプロフィールの作成です。プロフィールの入力項目は学歴や職歴のほか、趣味や活動など多岐に渡っています。特にキャリアサマリは、自分のビジネス上の経歴の要約であり、重要です。ただし、すべての項目を一度に入力するのは大変です。とりあえず最初は相手に自分を知ってもらうために最低限必要なことは登録しておきましょう。というのは、この後で解説するコンタクトの申請において、プロフィールが重要になってくるからです。

プロフィールを登録したら、次はネットワークの構築です。LinkedInには「コンタクト」という概念があります。これはFacebookや他のSNSでいう「友達」のようなものですが、コンタクトのコンタクトは自分から見て2次コンタクト、2次コンタクトのコンタクトを3次コンタクトと呼び、3次コンタクトまでが自分のネットワークとなります(図参照⁠⁠。LinkedInのホーム画面にはネットワークに属するコンタクトの活動状況が表示されます。また、無料会員の場合、直接連絡が取れるのは自分のネットワーク内のみになります。

コンタクトを増やすためには、⁠つながりリクエスト」と呼ばれるコンタクトの申請を相手に送ります。LinkedIn利用当初は実際に現在仕事をしている相手や会社の同僚、過去に仕事を一緒にした人となるでしょう。このときに、自分のプロフィールを整えておくことが重要になります。現実のビジネス同様、訳の分からない相手からのコンタクト申請は承諾されないからです。コンタクトの数は多い方がビジネスが広がりますが、LinkedInでは無闇につながりリクエストを送っても承諾されません。

LinkedInを使うことの利点

さて、ここまで簡単にLinkedInの概要を解説しましたが、これを読んで「現実でメールを使って連絡したり仕事を進めるのと、どこが違うの?」と思った方もいるでしょう。

LinkedInを使うことの利点はいくつかあります。前述のコンタクトを徐々に広げ、有機的に繋がることで新しいビジネスチャンスが生まれることもあるでしょう。しかし、一番大きな利点は自分のビジネス・キャリアを一元管理できることです。プロフィールでは自分の経歴を記録しますし、一緒に仕事をしたコンタクトに推薦状を書いてもらう、もしくは自分が誰かの推薦状を書くことで、過去の仕事やその評価も残すことができます。ビジネスの場で初対面の人に簡単な自己紹介と「よろしければLinkedInのプロフィールもご覧ください」とプロフィールのURLを提示すれば、長々と自分の経歴や特徴を説明する必要がありません。

LinkedInの登録は無料でできますから、⁠LinkedInって便利なのかな?」と思う人も、とりあえず登録してまず自分のビジネス・キャリアをまとめてみてはいかがでしょうか。