Perlは実用的なプログラミング言語です。プロジェクトの大小を問わず、細かな仕事を確実にこなしてくれます。もしサーバやシステムを管理する立場であれば、日々行っている作業内容を思い出してください。単純作業で毎日繰り返していることはありませんか。一番時間がかかっている部分はどの作業でしょうか。よく考えるとそのような作業はたくさん見つかるものです。
たとえば「CPU使用率/メモリ使用率のログを取得して報告書としてまとめる」という作業があったとします。最終的には取得したログを解析して、報告書としてExcelデータに落とし込んだりしますが、サーバの台数が多く、FTPを使ってログを取得したり編集したりするのはとても骨の折れる作業になります。ここで、ログの取得作業や編集作業を自動化できれば、あとはExcelに貼り付けるだけです。作業の種類にもよりますが、うまく自動化を行うと2時間はかかる作業を5分程度に短縮できることもあります。
また、普段使用している手順書の中に間違いやすい手順はありませんか? もしかしたらPerlで自動化することで、間違いを発生させやすい手作業を減らすことができるかもしれません。すべてを自動化することは不可能ですが、間違いやすい部分を自動化することで、確実に作業効率はアップします。
本書は2010年4月から2011年3月までの1年間、『Software Design』に連載された記事を、大幅に加筆・修正してまとめた書籍です。雑誌に掲載した内容だけでなく、本書でしか読めない、書き下ろしの章も含まれています。本書の内容にはサンプルコードがたくさん含まれており、すぐに使用できるものばかりです。分野ごとに構成されているので、リファレンスとしても使うことできます。正規表現、データベース、Webフレームワーク、標準関数、標準モジュールなど、仕事で必要になる情報が1冊の本の中に凝縮されています。この1冊を手元に置いておけば、プログラミングが大いにはかどることでしょう。さらにPerlの最新の情報についても本書で触れているので、ホットなPerlの話題についても知ることができます。