ウェブサービスにかけたエンジニアの

ツイッターの舞台裏

パソコンからもケータイからもいつでも情報発信ができて、誰とでもつながることができるツイッター。ツイッターをより快適に、より楽しく使えるように工夫されているソフトがツイッタークライアントです。ツイッターを楽しむ人は世界で1億4,500万人にのぼると言われており、ツイッターユーザーに支持されるクライアントを目指して、世界中のクリエイターが日夜シノギを削っています。

そんなクライアントの一つ、⁠モバツイ」は会社勤めのエンジニアだった藤川真一さんが、本業とは関係のないところでプライベートに始めたサービスです。サービスインが2007年4月、それから4年と半年余りで、現在は150万人のユーザーを誇るまでに成長しています。

語録をいくつか

藤川さんの新刊100万人から教わったウェブサービスの極意では、モバツイに一意専心するなかで得られた「知恵と視点」が語られています。本書の中から藤川さんの"語録"をいくつか拾ってみます。本の雰囲気の一端をくみ取っていただければと思います。

もともとツイッターは半年くらいで廃れるんじゃないかと思っていたので、モバツイの"余命"については常に覚悟していました。それでも、ツイッターが好きですから、やりとりする相手がいる限り、最後までツイッターを使い続ける自信だけはありましたし、できる限りずっとモバツイを維持したいと思っていました。

――初期のツイッターブームが終息したときを振り返って。

もっとも、変化に抵抗を感じて、声を上げるユーザーをたくさん抱えているというのは、そのサービスの強みでもあります。ネガティブな声は、そのサービスを愛しているからこそという面もあるはずです。

――サービスの成長に伴ってユーザーとのミゾを自覚したときに。

趣味の運営と、プロの運営との違いをひと言で言えば、サービス業として意識するか否かということになると思います。本書の中では、"サービス"という表現が何度も出てきます。ウェブサービスは、紛れもなくネットを活用したサービス業です。

――ウェブサービスをビジネスにするときの心構えについて。

ウェブサービスを提供して、多くの人に利用し続けてもらうには、地道な改善と、途中で投げ出さずに運営する力が求められます。これを続けるよりどころとして、自分がこうなりたい、こうありたい、こうなってほしいという想いは欠かせません。

――後に続くエンジニアへのアドバイスとして。