「プログラミングの原点」を極めたいならアセンブラを
技術評論社の電子出版サイト「Gihyo Digital Publishing」から『アセンブラで読み解くプログラムのしくみ』が発売されました。今のIT業界ではソーシャルサービスやソーシャルゲームがもてはやされています。こうしたWeb系サービスを実現するためのプログラミングでは、「 オブジェクト指向」「 関数型プログラミング」等々、対象をより抽象的に扱うためのテクニックや知識が重要視されます。そんな今、あえて「アセンブラ」を書籍として世に送り出すのはなぜか?
それは、アセンブラにプログラミングの原点があるからです。アセンブラはご存じの通り、コンピュータが理解する0と1から成るコード(マシン語)とほぼ一対一に対応する、「 コンピュータに最も近いプログラミング言語」です。Web上で動くスクリプト言語でプログラミングしようと、実際にプログラムが動くのはコンピュータ上であることに変わりはありません。プログラムによってコンピュータがどう動くのか? 突き詰めて行くと、マシン語、そしてアセンブラに辿り着くのです。
「アセンブラ目線」があなたを一段上のプログラマにする
「そこまで知る必要はない」と思われるかもしれません。でも、たとえばわずか数行のスクリプトが、巨大なシステム止めてしまうことがあったりします。そんなときに原因を探るためには、そのプログラムの処理系がコンピュータにいったいどんな命令を出しているのか、そしてコンピュータはどのように反応しているのかを辿る必要があるかもしれないのです。そんなとき、アセンブラレベルでプログラムのしくみを考えることができたら、それは大きな武器となるでしょう。
また、アセンブラからプログラムを見直すと、同じプログラムなのに、まったく違う景色が見えるはずです。プログラミングに興味があるなら「コンピュータがどう動くのか?」に多少は好奇心がくすぐられるでしょう。CPUのスピードやメモリ容量が何千倍になろうと、コンピュータの動くしくみ自体はそれほど変わっていません。その時のトレンドに流されない「エンジニアとしての核」が欲しい方にも、この「アセンブラ力」をぜひ身につけてほしいと思います。
アセンブラからプログラムを理解するためのエッセンスを厳選
あなたの「アセンブラ目線」を育て、「 アセンブラ力」を鍛えるのに最適なのが、この『アセンブラで読み解くプログラムのしくみ』です。プログラミング言語の知識がある程度必要ですが、アセンブラの基本から、プログラムがどのようにアセンブラ(機械語)を呼び出してコンピュータを動かしているのか、ポイントを押さえながらわかりやすい語り口で書かれています。
著者の藤原克則さんは、アプリケーションからOSカーネルの深いところまで、そして組込み機器から汎用機まで、さまざまなプログラミング経験をもっておられます。こうした経験に裏打ちされた「本物の知恵」を、本書でぜひ体得してください。
なぜ今、電子書籍でアセンブラなのか?
そしてこの書籍が電子コンテンツで発売されたのにも、大きな意義があります。「 Gihyo Digital Publishing」の電子コンテンツは、EPUB形式、そしてHTML(WEBリーダー)形式でリリースされていますが、この形式では、HTMLのタグつけによって書籍としての文脈や見栄えを決定づけます。文中に出てくる個々の単語やフレーズのレベルで、意味付けのタグを振っているのです。
実際にお読みになるとわかるかと思いますが、白黒印刷された書籍などではわかりにくいアセンブラの予約語やコマンドフレーズ、変数などが一目で区別でき、理解を助ける大きな効果となっています。書籍内で引用されたリストや実行例にも、ハイパーリンクですぐに飛んで行けるなど、電子書籍ならではの機能もあります。
色あせない知識を最新のUIでお届けする電子コンテンツの世界を、ぜひあなたも体験してください。
技術評論社電子出版サイト Gihyo Digital Publishing
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