「S」なのが残念ですが…
iPhoneユーザなら周知のことですが、iPhone 4SはiPhone 4の「マイナーバージョンアップ」版です。このところiPhone 3G → iPhone 3GS → iPhone 4という順番で新製品が登場していたため、今回の新製品が「S」であることは既定路線だったと言えます。ただ、マイナーバージョンアップとはいえ、ハードウェア面ではデュアルコアCPUや高性能カメラなど魅力的な性能向上がありますので、発売後の販売実績も上々のようです。
仁義なきキャリア間抗争
ここ日本では、iPhone 4Sから新たにau(KDDI)がキャリアに加わり、ソフトバンクの一党支配が崩れることになりました。ソフトバンクとauの対決姿勢が明確になったことに加え、両者のサービスに大きな違いがあるため、iPhone 4S自体の問題点(バッテリー等)とは無関係に販売競争が過熱しているように見えます。特にソフトバンクの販促キャンペーンはいつにも増して過激ですので、この分だと年末から年度末にかけて激しい値下げ合戦が行われることが予想されます。
ただしauには、値下げ合戦以前に基本的なiPhone向けサービスの対応を、一刻も早く行っていただきたいところです(表参照)。MMSやiMessageが使えないのはかなり問題ですので…。
au版とSoftbank版の機能対応表
| au | Softbank |
SMS | ◯ | ◯ |
キャリアメール(MMS) | △[1] | ◯ |
Eメール(ezweb.ne.jp) | MMS(softbank.ne.jp) |
プロバイダメール | × | ◯(i.softbank.jp)(※2) |
iMessage | ×(近日対応予定) | ◯ |
FaceTime | ×(近日対応予定) | ◯ |
留守番電話 | ◯ | ◯ |
ビジュアルボイスメール | × | ○(有料:月額315円) |
割込通話 | ◯ | ○(有料:月額210円) |
国際ローミング | ◯ | ◯ |
緊急地震速報 | ◯ | ◯ |
VPN(PPTP) | × | ◯ |
800MHz帯対応 | ◯ | × |
最大速度(実測値とは異なる) | 下り 3.1Mbps | 下り 14.4Mbps |
上り 1.8Mbps | 上り 5.76Mbps |
通話と通信の同時利用 | ×[3] | ◯ |
公衆無線LAN | ◯ | ◯ |
無料 | 2年間無料 |
通信速度抑制条件 | 直近3日間で366MB | 先々月の1ヵ月で1.2GB |
通信速度抑制期間 | 翌日まで(約1日) | 翌締め日まで(1ヵ月) |
※1:MMSとしては利用できず、PCメールとしてのみ利用可能。プッシュ配信非対応
※2:iPhoneの他にパソコンでも利用可能。プッシュ配信対応
※3:通話とWi-Fi通信の同時利用は可能