もし私に何かあったら..。家族は困らないだろうか? いざというときに満足のいく医療や介護を受けることができるのだろうか? そんな不安をやわらげるために生まれたのが、「エンディングノート」です。エンディングノートには、遺言書のような法的拘束力はありませんが、自分の希望や意思を示すことができますので、何かあった場合に家族が判断する大きな手がかりとなります。
このエンディングノート、手書きでもよいのですが、パソコンを使い慣れている方はパソコンで作ってみてはいかがでしょうか。知って欲しい内容はプリントして家族や親しい人に渡し、秘密にしておきたい内容はUSBメモリなどに保管し、封をしておきます。
プリントして手渡しておくとよいもの
医療や介護に関する意思は、いざというときにすぐ役立てたいもの。目立つところに置くだけでなく、プリントを渡しておけば安心です。自分の病歴や、かかりつけ医、服用している薬などは、定期的に最新のものを渡すことをおすすめします。
知り合いなどの連絡先はパソコンで保存している人も多いでしょう。通常の住所録として使うだけでなく、必要最小限の連絡先リストをプリントして渡しておくとよいと思います。
紙でもデータでも金庫などにしまっておきたいもの
自分にはそんなたいした財産もないし..、などと思っていても、意外に人生の中で蓄えてきたものは多いのです。財布のなかにあるキャッシュカードやクレジットカード、ポイントカードなど、これら1枚1枚について、死後に身内が手続きしなければなりません。預貯金や有価証券、保険、年金、そしてローンなどの財産については、まとめておきましょう。
自分名義で行っているインターネットの契約や、ホームページ、ブログなどについても、後の対応が必要です。そして、パソコンの中身。パソコンに入っているもろもろのデータをどう扱って欲しいのか、ちゃんと意思表示しておく必要があります。
これらは紙の場合もパソコンで作る場合も、金庫などに厳重にしまっておいてください。
自分の意思や希望は、時とともに変わっていく可能性があります。エンディングノートは、年の初めや誕生日など、節目節目に見直すとよいでしょう。とくに他の人に見られたくないデータは、セキュリティ付きのUSBメモリに保存しておくと安心です。もしものときにそなえて、自分を振り返るために、エンディングノートを作ってみてはいかがでしょうか。