アジャイルBIM Revitで変わる建築設計の常識

[表紙]アジャイルBIM Revitで変わる建築設計の常識

紙版発売

B5判/496ページ

定価4,620円(本体4,200円+税10%)

ISBN 978-4-297-14880-5

電子版

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書籍の概要

この本の概要

変更と修正が続く設計では素早く成果品が作れるツールが必要です。

BIMは“重い”,“時間が掛かる”というイメージがあり,特に設計では敬遠されてきました。

「BIMを導入したら余計に大変!」
「BIMは難しそうで使いたくない!」

実はこういったモヤモヤの原因が,「今はいらないことをしてBIMを難しくしていた」ことにあることを本書は解き明かします。

アジャイル(身軽)に自由度高くプランをまとめるメソッドを説明し,次に文字で仕様入力し見積可能なアウトプットをRevitから取り出すメソッドを説明します。

これらの説明は,なじみにくいRevit仕組みの解説を含め,基礎から順に丁寧に書かれています。さらにExcelの仕様データを,一気にモデルに反映するDynamoプログラムも紹介します。

この本で使うサンプルRevitモデルと,Dynamoプログラムはダウンロードできます。

こんな方におすすめ

  • Revitをはじめてみたい人
  • Revitのしくみから応用的な使い方まで,まとめて知りたいRevitユーザーの人
  • Revitを使って設計の効率と質を高めたい設計者の人
  • Revitを使ったプロジェクトの責任者になったが,メリットの出し方がわからない人
  • BIM環境を構築する部門の人,その部門を統括する経営層の人

本書のサンプル

本書の一部ページを,PDFで確認することができます。

目次

CHAPTER 1 この本が伝えること

  • 1-1 設計にかかる労力を大きく減らすBIM
  • 1-2 設計者がBIMに感じる違和感を解消したスキマティックモデル
  • 1-3 各要素の必要性能を属性値で整理するスペックモデル
  • 1-4 要素の属性値によりファミリタイプを割り当てるとディテールモデルの元になる
  • 1-5 インフォメーションモデルでの情報の取り扱い方
  • 1-6 デザインの方向を決める初期検討案の生成
  • 1-7 数量化できるデジタルモデルでデザインを実現させる

CHAPTER 2 Revitの基本的なしくみ

  • 2-0 この章で解説すること
  • 2-1 モデルと属性情報
  • 2-2 モデルとビュー
  • 2-3 その他の基本的なしくみ

CHAPTER 3 フェーズに合わせたRevitの使い方

  • 3-0 この章で解説すること
  • 3-1 効率的に設計を進めるための3つのフェーズ
  • 3-2 3つのフェーズの連続性とその違い
  • 3-3 フェーズの違いに合わせた使い方

CHAPTER 4 Revitの基本的な使い方

  • 4-0 この章で解説すること
  • 4-1 操作画面の基本
  • 4-2 モデル要素の基本
  • 4-3 モデルの修正
  • 4-4 ビュー表示の基本
  • 4-5 立面図・断面図ビューの基本
  • 4-6 シートの作成と印刷

CHAPTER 5 スキマティックモデルの作成

  • 5-0 この章で解説すること
  • 5-1 スキマティックモデルとは?
  • 5-2 モデル入力の下準備
  • 5-3 モデルの入力
  • 5-4 モデル作成のテクニック
  • 5-5 ビュー固有の要素の記入
  • 5-6 用途別色分け図(カラースキーム活用の具体例)
  • 5-7 用途別面積表の作成(Excel活用の基本事例)
  • COLUMN 内部仕上表の作成

CHAPTER 6 スペックモデルの作成

  • 6-0 この章で解説すること
  • 6-1 スペックモデルの全体像
  • 6-2 排煙区分色分け図(カラースキーム×集計表活用の具体例)
  • 6-3 防火防煙区画図(フィルタ活用の具体例)
  • 6-4 タグと共有パラメータ
  • 6-5 建具キープランと建具表(タグ×Excel連携の具体例)

CHAPTER 7 Dynamoプレーヤによるスペックモデル自動化

  • 7-0 この章で解説すること
  • 7-1 Dynamo,Dynamoプレーヤ,Revitの関係
  • 7-2 スペックモデル自動化の内容と目的
  • 7-3 スペックモデル自動化Dynamoの実行準備
  • 7-4 部屋に居室・室・外部の区分を自動入力
  • 7-5 室内仕上表から内装壁を自動生成
  • 7-6 室内仕上表から天井を自動生成し仕上仕様も入力する
  • 7-7 部屋の排煙区分を自動入力
  • 7-8 壁を部屋の切れ目で自動分割
  • 7-9 壁・ドアの防火防煙性能を自動入力
  • 7-10 壁の遮音・断熱等の要求性能を自動入力し,壁種別を色分け
  • 7-11 扉の仕様案自動入力と希望仕様の適用
  • 7-12 スペックモデル自動化で使うプロパティ名の管理
  • COLUMN プラン変更時のコントロールを考えて属性情報を作る

CHAPTER 8 ディティールモデルへの進化

  • 8-0 この章で解説すること
  • 8-1 ディティールモデルの全体像
  • 8-2 壁の詳細なタイプ作成
  • 8-3 集計表を使った壁のファミリタイプローディング
  • 8-4 壁位置や包絡処理などの詳細調整
  • 8-5 壁タグの配置

CHAPTER 9 BIMが開く新しい建築設計のありかた

  • 9-1 修正が繰り返される設計での「ランニングコスト」
  • 9-2 データドライブはBIMモデルも表現形にする
  • 9-3 “ルール”は形状も生成する
  • 9-4 建築設計の新しいマナー
  • 9-5 変わる建築生産

CHAPTER 10 Revitの実戦的なテクニック

  • 10-0 この章で解説すること
  • 10-1 通芯記号と寸法スタイルのカスタマイズ
  • 10-2 ビュー表示の各種機能
  • 10-3 プロジェクトブラウザの整備
  • 10-4 パラメータの種類とタグの関係
  • 10-5 共有座標を使った,複数モデルの統合

著者プロフィール

伊藤誠之(いとうのぶゆき)

1960年生まれ。株式会社 インテグレーション・コア 代表取締役。

プロジェクトへのBIM導入サポート,初期検討案自動設計の開発提供を行う。

1985年に三菱地所株式会社入社。2018年三菱地所設計をはなれるまで,再開発構想の検討,オフィス・商業施設・文化施設・工場の設計にたずさわる。2014年三菱地所設計デジタルデザイン室長としてBIM導入を先導。

アーキフューチャー2019他でデータドライブ設計を発表。

アーキフューチャー2019他でデータドライブ設計を発表。


山本歓(やまもとかん)

1978年生まれ。2001年~アトリエ系建築設計事務所勤務。2008年~建築設計事務所を設立し共同主宰。2013年~組織設計事務所勤務。2024年~総合建設会社設計部に所属。個人住宅から公共施設あるいは教育施設や超高層ビルなど,さまざまな規模・用途の施設の意匠設計・監理を,特色の異なる4つの業態を通して取り組んできた経験を持つ。