ファーストブック リスク解析がわかる
- 藤川浩 著
- 定価
- 2,640円(本体2,400円+税10%)
- 発売日
- 2022.12.22 2022.12.20
- 判型
- A5
- 頁数
- 240ページ
- ISBN
- 978-4-297-13166-1 978-4-297-13167-8
概要
「リスク」という単語は日常生活でもよく用いられており,感染症関連の話題でもよく聞く単語ですが,公衆衛生における有害物質による健康被害や病原体の感染などに関して,統計を使ったリスク管理方法がWHO等によって確立されています。産業においても製品の故障や不良などに関する統計による品質管理,リスク管理に関してISO等によって定められており,医薬品や食品,工業製品などで導入されています。本書では統計学の基礎からリスク解析の際に主に使われるベイズ統計を解説します。そしてリスクに関して具体例や問題とともに安全管理や品質管理の手法について,数量的な扱いを学んでいきます。ExcelやRを使った解析についても紹介しています。
こんな方にオススメ
- 統計学に基づいたリスク解析を学びたい方
- 衛生や品質管理に関わる方
目次
第1章 確率
- 順列と組み合わせ
- 確率とは何か
- 確率の性質
- 条件付き確率
- 独立事象
第2章 確率変数と確率分布
- 確率変数とは何か
- 確率変数の平均と分散
- 確率変数の加法と乗法
- 確率分布
- まとめ
第3章 標本と母集団
- 標本と母集団
- 計量データと計数データ
- 中心極限定理
- 最尤推定法
第4章 統計学的解析手法
- 一般線形モデルと一般化線形モデル
- 線形回帰分析
- ロジスティック回帰分析
- 一般化線形モデルによる回帰分析
- 最確数法
第5章 ベイズ統計学基礎
- ベイズ統計学とは何か
- ベイズの定理
- ベイズ推定
- ベイズ更新
- ベイズの基本公式
- ベイズ統計学と各種確率分布
第6章 確率過程
- 二項過程
- ポアッソン過程
- 超幾何過程
- 演習問題(参考)
第7章 リスクとリスクアナリシス
- リスクの定義
- リスクアナリシス
- リスク評価
- リスク推定
第8章 リスク評価
- 化学物質におけるリスク評価
- 病原微生物におけるリスク評価
- 定量的リスク評価における不確実性と変動性
- リスク評価のためのソフトウェア
第9章 製品の安全及び品質管理方法
- サンプル
- 管理図
- 製品の故障と耐久性
第10章 サンプリングプラン
- 検査特性曲線(OC曲線)
- サンプリングプランの考え方
- 合格品質水準と限界品質
- サンプリングプランの種類
- 計数型サンプリングプラン
- 計量型サンプリングプラン
- 微生物学的サンプリングプラン
- まとめ
プロフィール
藤川浩
東京農工大学名誉教授,理学博士。専門は食品衛生学,公衆衛生学。著書に『Excelで学ぶ食品微生物学』 (オーム社) ,『生物系のためのやさしい基礎統計学』(講談社),『食品安全統計学-RとExcelを用いた品質管理とリスク評価』(NTS),『演習で身につける統計学入門』(技術評論社)など。