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読書はスマホ派にお勧めの「Atstropad BOOKCASE」レビュー

本連載は今回が年明けの一発目となるので、ずいぶん遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

Android関連は、年末年始で目立った動きが少なかったので、今回は年の瀬に手元に到着した「Astropad BOOKCASE」をレビューしていきます。

Bookcase by Astropad - Turn any phone into an e-reader

これは⁠どんなものか?

サイズは、縦が16センチ、横が13センチ程度で、これの中央に8センチ幅の縦溝があります。重さは実測で145グラム程度です。

外見からは何に使うか想像できませんが、これはスマートフォンで読書をするときに持ちやすくするアダプタです。具体的には、中央の縦溝にスマートフォンを入れると、アダプタの左右に2センチ弱の余白ができます。読書の時に、その余白をグリップとして手に持って使うというものです。

アダプタを付けて両手で持つ様子
アダプタを付けて両手で持つ様子

このアダプタを使えば、両手で端末を持って読書ができます。これは、紙の本の読書スタイルと同じです。片手の時は握るように持つのでなく、手で挟み込むように持てるので、これも紙の本と似た感覚で読書ができます。

アダプタを付けて片手で持つ様子
アダプタを付けて片手で持つ様子

端末の溝への固定は、Magsafeが使われるので取り付け・取り外しは簡単です。Magsafeに対応しないAndroidは、同梱されているマグネットシールを端末に貼り付けることで使用できます。

縦溝の中央にMagsafeの磁石がある
縦溝の中央にMagsafeの磁石がある

もう1つ、アダプタにNFCが内蔵されています。これを端末で読み取ったときに、任意のアクションが実行できる専用アプリが無償で提供されています。

Bookcase by Astropad - Google Play のアプリ

実行できるアクションは以下になっています。

  • スプラッシュ画面を表示する
  • 任意のメッセージを表示する
  • 任意のアプリを開く
  • 任意のURLを開く
  • 何もしない
専用アプリのアクションを定義する画面
専用アプリのアクションを定義する画面

使い心地はどうか

このアダプタを使う理由は、スマートフォンでの読書体験を向上することなので、この点を中心に使い心地を見ていきます。

筆者は、Google Pixel 6 Proとの組み合わせで使ってみました。

Pixel 6 Proは、Magsafeを搭載していませんが、この機能を持たせるMOMENTのケースを使っているので、同梱のマグネットシールは使いませんでした。

冒頭で触れたように、アダプタを付けると手持ち用の余白が左右にでき、ここを手で持って読書ができるのでホールドしやすくなります。

端末だけの読書では、画面の端を間違って触ってしまい、ページ送りされてしまうことがありますが、これがなくなるのでストレスは少なくなります。ただ、余白部分を押してページ送りする機能があるわけではないので、画面をタップする必要があります。

専用アプリを使って設定すれば、アダプタに端末を固定したタイミングでKindleアプリを開けるので、余計な操作なしに読書が始められます。これはアダプタのNFCタグを端末で読み取ることで実現します。

しかし、Android 15 QPR2 Beta 2.1 をインストールしたPixel 6 Proでは、アダプタのNFCタグは読み取られるものの、これを読み取った結果が画面に表示されるだけで、Kindleアプリを開けません。iPhoneでは、うまく動作しておりKindleアプリが開きます。

アダプタは、iPhoneを基準として作られているのか、Pixel 6 Proをアダプタに固定した時に、端末のNFCリーダの位置とアダプタのNFCタグの位置が少しずれます。よって、端末をアダプタに取り付ける前に位置を調整して読み取らせる必要があります。

他の端末がないので検証できていませんが、アプリがうまく動作しないのとNFCの読み取りが、Pixel 6 Pro特有の事情であれば、これとの組み合わせで使ったときの読書体験はイマイチです。

スマホで読書派は試しても良いかも

端末を持ちやすくするアダプタとしてみればよくできています。気を散らすような余計なギミックを搭載しておらず、シンプルな使い勝手も良いところです。

ガジェット好きの目線で見ると、アダプタの余白部分にページ送りに使えるボタンがあればとも考えます。しかし、実現するために、本体にバッテリを内蔵する必要があるでしょうし、端末とBluetoothで通信する仕組みやキー割り当てするアプリも必要です。となれば、シンプルさがなくなってしまうので、いまがベストバランスだと考えます。

NFCを活用する機能は、筆者のPixel 6 Proではうまく動作しませんでしたが、凝った機能ではないので、手動で操作すれば良い程度とみることもできます。

大柄なアダプタなので、つねに持ち歩いて読書のときに使う使い方は現実的ではありません。筆者の場合は、自宅に置いたままのサブ端末で使うことになります。となれば、就寝前の読書で活用するくらいの用途しか思いつきません。これに39.99USドル(2025年1月14日時点で約6,300円)を支出しても良いかが、判断のポイントになります。

今週は、このあたりで、また来週。

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