はじめに
これまでの連載ではテキストエディタなどでR Markdownの.Rmdファイルを作成して、
ではどうするか。レポート作成環境とRコードの実行環境の共存のために、
- コード記述支援
(コード補完・ スマートインデント・ 関数定義へのジャンプ) - プロジェクト機能
(非常に便利)・ バージョン管理との統合 - デバッグ支援
- 変数ビューア
(エクセル信者必見!) - 変数リスト・
ファイルリスト - レポート作成支援
RStudioの歴史はそれほど古くはないのですが、
今回はレポート作成支援にフォーカスしてRStudioの便利機能を紹介します。
インストール
RStudioにはデスクトップ版とサーバ版がありますが、
RStudioの基本
RStudioは4ペイン構成となっています
![図1 RStudioの画面 図1 RStudioの画面](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_001.jpg)
R Markdownの新規作成
R Markdownファイル[File]-[New File]-[R Markdown]
を選択します。エディタ左上の+
ボタンのアイコンからも選ぶことができます。新規作成ダイアログ[Document]
を選択して、
![図2 R Markdownの新規作成 図2 R Markdownの新規作成](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_002.jpg)
ここではHTMLレポートを選択しておきましょう。[OK]
をクリックすると、
![図3 エディタパネルに作成された.Rmdファイル 図3 エディタパネルに作成された.Rmdファイル](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_003.jpg)
R Markdownの編集
R Markdownファイルに記述する内容についてはこれまでの連載で解説してきました。RStudioにはR Markdownの編集支援機能が付いているので、[HELP]-[Keyboard Shortcuts]
で確認できます。RStudio公式サイトにはキーボードショートカット一覧もあります。この記事の末尾にR Markdownの編集に便利なキーボードショートカットを掲載しておきます。
エディタパネル右上の[Chunks]
というアイコンをクリックすると、
![図4 Chunksアイコンクリック時のメニュー 図4 Chunksアイコンクリック時のメニュー](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_004.jpg)
[Insert Chunk]
:コードチャンクの挿入[Run Previous Code]
:カーソルより前のコードの実行[Run Current Chunk]
:カーソルのあるチャンクのコードの実行[Run Next Chunk]
:カーソルの次のチャンクのコードを実行[Run All]
:全てのコードチャンクのコードを実行
これらのコード実行支援は、
[Chunk]
アイコンの[Jump To]
![図5 チャンクの移動 図5 チャンクの移動](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH400_005.jpg)
コードチャンクの先頭と最後の行には、boke
チャンクは折りたたまれた状態です。展開するには三角形アイコンを再びクリックするか、<->
という記号をクリックします。またメニューの[Edit]-[Folding]-[Collapse All]
で全てのチャンクを折りたたむことができます。[Edit]-[Folding]-[Expand All]
で全てのチャンクを展開します。長いコードがある.Rmdファイルで、
![図6 チャンクの折りたたみ・展開 図6 チャンクの折りたたみ・展開](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_006.jpg)
また、[?]
アイコンをクリックして、[Markdown Quick Reference]
を選択すると、
レポート形式・オプション設定とレポート作成
エディタパネルの上にある歯車アイコンをクリックすると、
同様にエディタパネル上の[Knit HTML]
アイコンをクリックすると、
![図7 設定とレポート作成 図7 設定とレポート作成](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_007.jpg)
このように、
R Presentation
前回の連載ではR MarkdownでWebスライドを作成する方法を紹介しました。RStudioでは、
R Presentationを作成するには、[File]-[New]-[R Presentation]
を選択します。ファイル名を指定するダイアログが出てくるので、[OK]
すると、
![図8 R Presentation 図8 R Presentation](/assets/images/admin/serial/01/r-markdown/0008/thumb/TH800_008.jpg)
なお、
スライドタイトル
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コードチャンクの記述の仕方、
キーボードショートカット
R Markdownの編集に便利なショートカットを抜粋して掲載します。これ以外のショートカットはRStudio公式サイトキーボードショートカット一覧を参考にしてください。
機能 | Windows | Mac |
---|---|---|
レポート作成 | Ctrl+Shift+K | ⌘+Shift+K |
新規チャンクの挿入 | Ctrl+Alt+I | ⌘+Option+I |
カーソル前のコードの実行 | Ctrl+Alt+P | ⌘+Option+P |
現在行のチャンクコードの実行 | Ctrl+Alt+C | ⌘+Option+C |
次のチャンクコードの実行 | Ctrl+Alt+N | ⌘+Option+N |
現在行のチャンクの折りたたみ | Alt+L | ⌘+Option+L |
現在行のチャンクの展開 | Shift+Alt+L | ⌘+Shift+Option+L |
全てのチャンクの折りたたみ | Alt+O | ⌘+Option+O |
全てのチャンクの展開 | Shift+Alt+O | ⌘+Shift+Option+O |
指定のチャンクにジャンプ | Shift+Alt+J | ⌘+Shift+Option+J |
キーボードショートカット一覧 | Alt+Shift+K | Option+Shift+K |
第8回のさいごに
いかがでしょうか? RStudioの便利さがわかって頂けたでしょうか?
R Markdownの編集だけでもこれだけ便利なわけで、
今回RStidioの記事を書くにあたり、
We’re so happy that R and R Studio are popular in Japan. Enjoy your data analyses in R!
連載のさいごに
本連載は今回で最終回となります。これまで8回にわたる連載、
連載中、
本連載が日々のレポートづくりに頭を抱える皆さまにとって少しでも助けになれば著者冥利につきます。