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復活の兆し?Pebble OSがオープンソース化

皆さん、Pebbleをご存じでしょうか?

2012年登場のE Inkディスプレイ搭載のスマートウオッチで、始まりはKickstarterで資金調達に成功したプロジェクトでした。当時は、Kickstarterで最も成功したプロジェクトとしても話題でした。

Pebbleは、今のスマホと連携して動作するスマートウオッチの原型を作り上げました。これにより、スマホでアプリをダウンロードして腕時計に送り込み、好みのアプリや文字盤がインストールして楽しめました。

当時、盛り上がりを見せましたが、Apple WatchやAndroid Wearが市場へ参入したことで競争が激化し、徐々にシェアを落として行きます。そして、2016年には、Fitbitに2,300万ドルで買収されて、4年で幕を閉じることになります。

前年の2015年にはシチズンと7億4,000万ドル、Intelと7,000万ドルでの買収話があったと言われているので、Fitbitは安価でPebbleを手に入れたことになります。

Pebble製品のサポートが終了した後は、熱心なファンがRebbleを立ち上げてコミュニティを支えています。

Rebble

Pebbleを買収したFitbitは、Pebbleのソフトウェア技術を活かしてスマートウォッチにも注力する戦略を取りました。

しかし、これも長続きはしません。現在もスマートウォッチを販売していますが、フィットネストラッカーに注力する戦略が取られ、いまやFitbitのスマートウォッチはフェードアウトしそうな感じです。その後、FitbitはGoogleに買収されているので、Pebbleの知財もGoogle所有となります。

今のところ⁠すぐには始まらない

前置きが長くなりました。1月27日、GoogleはPebble OSのソースコードをオープンソース化すると発表しました。

See the code that powered the Pebble smartwatches | Google Open Source Blog

公開されたソースコードは、チップセットのサポートとBluetoothスタックの一部が除かれた以外はオリジナルを保っているようです。公開されたソースコードで、すぐさま新しいデバイスが開発できるわけではなく、削除されたコードを保管する作業が必要になるようです。

RebbleでもPebble OSのオープンソース化についてブログで触れています。

Rebble · The future of Rebble

エントリでは「進みが悪かった開発を加速させる出来ごとで、新しいハードウェア生産の取り組みを加速させる」としていますが「すぐさまPebble OSのアップデートの開発を開始できるものではない」として「Pebble OSのビルドに集中して、これに時間を費やす必要がある」としています。このエントリからも、我々にわかりやすい動きとなって見えてくるのは、もう少し先になることがわかります。

もう1つ、Pebbleの創業者「Eric Migicovsky」氏が動き始めています。The Vergeには、最近の同氏の動きを追いかけた記事が公開されています。

The Pebble smartwatch is making a comeback, with some help from Google | The Verge

Eric Migicovsky氏は、Pebble復活に向けてrePebble.comを立ち上げて、新しいデバイスの開発に取り組んでいることを公表しています。

We're bringing Pebble back!

余談ですが、同氏のブログは興味深いエントリが多いので、一度、アクセスしてみることをおすすめます。

Eric Migicovsky's Blog

rePebble.comでは、復活するPebbleをどれだけの人が望んているか確認するためか、欲しい人のアンケートを募っています。

また、ヘルプができる人の確認項目もあるので、Pebbleの復活を望んでいる方だけでなく、腕に覚えのある方はヘルプとしてもレスポンスしてください。その他、メールアドレスを登録すると最新情報も届けられるようです。

筆者は、Pebbleのアプリを開発したことがあります。

とっかかりの良いJavaScriptから始めて、すぐに物足りなくなって、Cでアプリを開発し始めました。このときに、Cでプログラムを書くのが久しぶりだったので、こんな風に書いたっけなと記憶を辿りながら、アプリ開発したのを思い出しました。

復活後のPebbleのアプリ開発環境がどのようなものになるかわかりませんが、復活したらアプリを開発して、微力ながら普及に貢献したいと考えています。

今週は、このあたりで、また来週。

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